技術コラム
2024.02.22
薬屋のひとりごと~はんだ
ポケモンスリープを活用して、早寝早起きトレーニング中の製造部Hです。
おかげで睡眠時間を確保し、健康的な生活を送れるようになっている反面、録り溜めているドラマやアニメの消化が追いつきません。厳選しなくては。
そんな中でもしっかり見続けている作品の一つに「薬屋のひとりごと」があります。
古代の中国っぽい架空の帝国の後宮を舞台にしたミステリーで、薬学を中心とした専門知識で謎を解いていく作品です。
その第16話「鉛」では、はんだに関する内容が出てきます。
(以下、少しだけ内容に触れますので、未視聴の方はご注意ください。)
現在でも第一線で活躍し、当社でも得意としている「はんだ」という技術は紀元前300年頃には水道管の接続で使用されていたり、日本でも奈良の大仏で使用が確認されていたり、歴史の長い技術です。
この物語の世界観で登場しても、違和感はないですね。
はんだ技術の特徴の一つに、複数の金属を一定の配合比で混ぜ合わせて合金にすることで、それぞれ単独の金属よりも融点が下がる、というものがあります。
例えば、スズは融点232度、鉛は融点327.5度ですが、スズと鉛を約6:4の合金にすると融点が183度まで下がります。
(なお、当社で使用しているはんだは鉛フリーなので、もう少し融点は上がります。)
はんだは、広い意味では溶接の一種ですが、溶接の中では低温で接合できるため、比較的熱に弱い部品でも接合できる点が、現在まで廃ることなく続いている理由の一つです。
特に電子部品は熱に弱いため、大活躍です。
昨年末に日本溶接協会認定のソルダリングスクールに参加し、ここまでに書いてきた内容なども学んできました。
詳しい理屈がわからなくても作業はできるかもしれませんが、わかるとアプローチが変わってくることもあります。
昔は秘伝とされていた技術でも継承され、よりよい技術として未来までつないでいきたいですね。
「はんだ」だけでなく、各種お困りごとはぜひ当社までお声がけください。
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